どうも、狛犬と申します!
今回の記事は、「テイルズオブヴェスペリア」の名言と敵キャラから、”正義”と”悪”について語っていこうと思います。
「正義の反対は、また別の正義」
「勝者だけが正義だ」
漫画やゲーム、小説や映画、人間のコミュニティーなど、いろんな場面で登場する正義。
この正義という言葉について、希望・願い・夢・意思・立場・環境。
人によって正義の”核”となる部分は違い、そのせいで争い合うこともあるでしょう。
では、物語やリアルでよく表現される『正義と悪』とは一体何なのか?
色んなものの見方がある中で、何を悪とし、どれを正義と呼んでいるのか?
絶対的な正義、絶対的な悪などの定義は出来ませんが、僕たち”理性”ある人間が”悪”と呼ぶものについて、テイルズオブヴェスペリアからお伝えできたらなと思います!
さっそくどうぞ!!
※ネタバレ要素あり&あくまでも個人の解釈です!
あらすじ
物語の舞台はテルカ・リュミレースという世界。
エアルといわれる、万物を構成しているエネルギー。
人々の生活はそのエアルを動力源として扱う、魔導器(ブラスティア)によって支えられていました。
ブラスティアは旧文明の遺産であり、それらを用いて巨大な結界を張り、魔物の脅威から人々を守っています。
その貴重性もあり、帝国といわれるたった一つの国が厳しい統治により管理。
時と共にその恩恵は、帝国の一部の人間に偏っていくことになります。
それに反発した貧しい人々はギルドを設立し、帝国と衝突や和解を繰り返し、いがみ合うような社会を形成していきます。
恩恵を独占し続ける帝国、その帝都ザーフィアスの下町で暮らす青年、ユーリ。
下町で暮らす貧しい人々に対し、不当な扱いをする騎士団と頻繁に問題を起こす生活を送っていました。
そんなある日、下町の暮らしを支える水道魔導器(アクエブラスティア)が故障し、そのコアが無くなっていたことに気付いたユーリ。
犯人の行方を追って貴族の屋敷に侵入したユーリは、それらしい人物を発見しますが、騎士団に邪魔をされ、投獄されることになります。
一緒に投獄されていた謎の人物の助けを借り、お城の牢屋から脱獄を試みる最中、なぜか騎士団に追われている少女、エステルと出会います。
彼女は急ぎ伝えることがあると語り、ユーリの幼馴染である、騎士団に所属するフレンに会うため、ユーリに頼み込み一緒に城から脱出することに。
しかし、フレンは任務で帝都におらず、ユーリが追っている犯人もすでに帝都から逃げ出しおり、帝都の外に出るというユーリとエステルの目的が一致したため、共に帝都から旅立つことになります。
様々な人々との出会い、世界の在りよう知り、困難が待ち受ける旅路へと…
悪と何か?”欲望”を他者に押し付ける者たち
僕たち人間が悪と呼ぶモノについて追及していくと、うっすらと共通点のようなものが見えてきます。
それは、自分の”欲望”を他者に押し付けることです!
ちなみに、理想や考え方を押し付けてしまい、争いになること自体は、全部が全部悪いことではないと僕は思います。
考えや価値観、理想が違うからこそ、話し合いや研鑽を重ねることで、より良いものへとしていく、そうやって発展していくのが人間だからです。
しかし、欲を押し付ける行為は違うと思うんですよね~!
で!
僕らが悪と表現する、代表例みたいなキャラがヴェスペリアには登場するので、紹介していきます!
超~性悪執政官!ラゴウ
ユーリたち旅の一行は、カプワ・ノールという港町を訪れることになるのですが、そこの執政官になったラゴウという男が登場します。
彼の行いを目にすると、欲望を押し付けるのが悪だという考えがしっくりきますね。
ざっくりと彼の悪行を挙げていきます!
- 盗んだコアとブラスティアを使って天候を変え、漁に出れないようにする
- 仕事を奪われた住人から税金を徴収
- 払えない者から人質をとる
- リブガロという魔物を野に放し、角を持ちかえれば税金を免除という無理難題
- 捉えた人たちを魔物だらけの牢屋に入れる
- 高い地位にあぐらをかき、法で守られ裁けない
とまあこんな感じで、例を挙げると出るわ出るわの性悪男ですね!
ラゴウは帝国の高い地位についており、自分のことを選ばれた人間と豪語するとんでもないヤツです!
そんなラゴウの悪の根幹は、薄汚い欲望なんですよね~
ラゴウの悪行①
まず、ラゴウがやらかしてる悪行ひとつめですが、それは住民からあえて仕事を奪い、そのうえで高い税金を強いるという点です。
本来活気ある港町であったはずのカプワ・ノールですが、ラゴウが盗んできたブラスティアを悪用して、天候操作。
雨を降らせ続け、危険があるからと言い張り、勝手に漁に出ることを禁止し、それを破る者には強制処置を取るといった行動に出ます。
仕事を奪われた漁師は十分な稼ぎを得られず、税金を納めることが出来ません。
その姿を見て、悦に浸るということをしています。
ラゴウの悪行②
ラゴウの悪行はさらに加速し、税金を払えない者たちから人質を取るといった行動に出ます。
作中では子供を人質に取られた夫婦が登場。
怪我を治してくれたエステルに対し、払えるお金がないと嘆く夫婦…
ユーリは、そんなことよりまず言うべきことがあるだろと伝えます。
「まったく、金と一緒に常識までしぼり取られてんのか」
それだけ追い込まれていた夫婦。
ラゴウが野に放った、貴重な角を持った魔物リブガロ。
夫婦は、その角を持ってくれば一生分の税金が払えるだろというラゴウの部下の話しを鵜呑みにし、ボロボロになっていました。
そこまで見越したうえでの、ラゴウの行いです。
ラゴウの悪行③
ラゴウは自身の屋敷の地下室に、捉えた人質と一緒に魔物を飼うという、人とは思えない行いをしています。
ユーリたちが訪れた際には、人のものと思われる骨もありました。
「これは私のような高貴な者にしか理解できない楽しみなのですよ」
人の苦しむ姿を見て、それを楽しんでいたラゴウ。
「その退屈を平民で紛らわすのは、私のような選ばれた人間の特権というものでしょう?」
欲望のままに行動するラゴウは、ユーリたちの活躍もあり、彼を追い詰めることに成功しますが、逃げられてしまいます。
後日、今までのことがなかったかのように、ユーリたちの前に現れるラゴウ。
いわゆる「記憶にございません」や「私はそのように認知しております」とかですね!
ユーリたち一行とフレンの前で、自分の名を語る誰かが、自身を陥れようとしていると言い張ります。
実際にその目で彼の悪行を見ているユーリたちとフレンでしたが、かたや指名手配のユーリたちと、かたや帝国で高い地位につくラゴウ。
どっちの言い分が正しいかと言われ、裁くことが出来ないフレン。
帝国の法では、帝国で高い地位につくラゴウを裁くことが出来ませんでした。
以上!ラゴウのやらかしでした~!
続きまして、名前からして性悪感が漂う男を紹介していきます!
出自に甘える勘違い貴族キュモール
続いて紹介するのは、ユーリたちと物語序盤から因縁のある相手、キュモールです。
キュモールは自身が貴族であることから、貴族以外を下民と蔑む、絵に描いたような傲慢キャラになります。
そして、作中では自身の野望のことしか考えておらず、貴族である自分の考えに絶対の自信を持っており、かなりおバカな発言をすることもしばしば。
そんな彼の悪行を挙げてきます!
- 自身に従えば貴族にしてやると騙し、人をさらう
- 騎士団でありながら、民を脅し、自身の野望のために強制労働
- 民間人に魔物討伐を強制、砂漠のど真ん中に放置
とまあこんな感じ!
キュモールの悪行①
キュモールの悪行ひとつめですが、自分の力で平民を貴族にし、豊かな生活が送れるようになると嘘をついてさらい、集めた人たちに強制労働を強いるといったことをします。
自分の野望のため、上司であり、騎士団団長のアレクセイを出し抜くために行った悪行ですね。
立てなくなるまで働かせ、倒れた者には罵声を浴びせるなど、身勝手の極意全開です。
キュモールの悪行②
キュモールの悪行ふたつめは、危険な砂漠に民間人を放り込み、自分の代わり魔物を討伐させ、手柄だけは自分のものとするといった行為です。
しかも、残酷なのが、子供がいる夫婦をさらい馬車に無理やり乗せ、自分の部下もろとも危険地帯に送り込むところですね。
親を連れていかれた子供が、ユーリたちに助けを求めるエピソードもありました。
ラゴウは知略や地位を使って悪さをするタイプ。
貴族としての傲慢なプライドと、騎士団隊長という肩書きだけで、何でもありと思って悪さをするタイプがキュモールです。
以上!
ヴェスペリアに登場する悪党たちについてでした~
ここからは、そんな悪に立ち向かうユーリたちの戦いを、名言を交えながら語っていこうと思います!
正義という名の”理想”を追い求める者たち
冒頭でも書きましたが、正義の核となるものは希望・願い・夢・意思・立場・環境と色々ありますが、その中で思い描いた”理想”を掲げる者たちが正義だと思います。
その理想の数だけ正義があり、たくさんのギルドがあるのは当たり前で、志を共にする仲間と巡り会い、協力することで形成されています。
悪党集団とは決定的に違う点がここですね!
悪党とは、利害関係の一致で成り立っているものだからです!
それぞれが自身の欲望のことしか考えていません。
欲望を満たすために互いの利害が一致するなら、利用しあうのが悪党。
志を共にし、例え誰かが力尽きたとしても、誰かが継承し、受け継がれ、次へ次へ巡っていくものが正義だと思います!
ユーリも外の世界を旅して、ギルドの存在を知り、帝国の闇とどう向き合うのかを考えます。
その過程で苦悩するユーリたちの名言から、この記事のテーマである『正義と悪』が見えてきます!
ユーリの戦い|苦悩と選択
自分のルールは自分で作り、ギルドとして現状を変えようと足掻く、主人公ユーリの名言を紹介していきます。
目の前で困ってる連中をほっとく帝国のごたごたに興味はねぇ
困っている人をほったらかしにし、権力争いに勤しむ帝国に対して、ユーリが漏らした名言です。
ホントに自分たちのことしか考えていない帝国の権力者への苦言。
いつだって法は権力を握るやつの味方じゃねぇか!
帝国側の都合の良いようにできた法であり、庶民は守らず、権力者だけを守る法に対しての名言となります。
お前は助かった命にいつか法を正すから今は我慢して死ねって言うのか!
高い地位にあぐらをかき、今の法では彼らを裁けず、圧政によって苦しむ人々。
いつかは法を正し、必ず救ってみせるといったフレンの言葉にユーリが返したセリフです。
見て見ぬふりをできない、ユーリの正義が詰まった名言だと思います。
法で裁けない悪党…お前などう裁く?
悪行を重ね、捕まったラゴウが自身の権力を使って罪を軽くし、少し地位が下がる程度に抑えた一件。
悔しさを滲ませるフレンに対して、ユーリが漏らしたセリフです。
選ぶんじゃねえ、もう選んだんだよ
たとえ自分が泥を被ってでも、目の前の命を優先することを選んだユーリ。
罪人となり、自身の手を汚すことになったユーリに詰め寄ったフレンへの返答となります。
以上!ユーリの名言でした~
ユーリの苦悩はトロッコ問題に似ている気がします。
ここで目をつむり、見逃してしまえば、それ以上の犠牲者が出ることが確定している状態で、それでも救うのかという点ですね。
悪人2人と善人1人…
今助かる人数と、その後の悪人2人による犠牲者の数を天秤にかけ、どちらを優先するのか?
苦悩の末、ユーリが選んだのは善人1人を救うといった選択。
そんな名言だと思いました!
フレンの戦い|忍耐と是正
耐え忍びながら、実績と信頼を勝ち取り、内から現状を変えてやろうと抗い足掻く、フレンの名言をご紹介。
下から吠えているだけでは何も変えられないから
騎士団から去り、エステルと共に世界を旅して、それでも燻り続けているユーリへ諭すようにフレンが言った言葉です。
下町育ちである、2人の原点だとも言えますね。
万人が等しく扱われる法秩序を築いてみせる…必ず
ラゴウが権力を使って、自身の罪を軽くし、裁かれないことに対してへの、フレンの決意表明です。
全ての人が正しく生きられると信じる、フレンの夢の果てになります。
それでも君を悪と呼ぶ気にはなれない
自分の手を汚してでも、弱き者たちを守り抜き、罪人になることを選んだユーリに対する、フレンの正直な気持ちです。
ラゴウやキュモールの行いと、根本的に違うユーリの行いを”同じ悪”であると呼ぶことができないフレンの言葉でした。
僕らは騎士だ!その剣で市民を護る騎士だ!強制はしない、だけどもし志を同じくする者がいるなら、この一戦、共に戦おう!
大量の魔物との戦いに、戦意を失いかける騎士たちを鼓舞したフレンのセリフです。
何のために騎士となり、何を護るために戦うのかを問う、熱い名言ですね。
僕が出来なくてもきっと志を継ぐ者がいる、そしていつか必ず…
正義にしか存在しない、志や理想を受け継ぎ、いつの日か必ず変わると信じるフレンの言葉ですね。
この名言は『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』というラノベを原作としたアプリゲーム、通所『ダンメモ』のイベントシナリオにも登場しています。
「正義は巡る…」
悪とは決定的に違う部分であり、理想を追いかけ足掻くフレンと、彼に惹かれ集った仲間たちが築き上げる正義の形。
誰かが力尽きても、想いを受け継ぐ仲間が叶えてくれるという、熱い名言です!
色んな作品を読んだり、見たりしてきましたが、やっぱり言い方や伝え方が違うだけで、本質は一緒だと感じてしまう名言でしたね!
以上!フレンの名言でした~
理性と欲望…正義と悪の戦い!
理性を正義、欲望を悪と仮定するなら、「正義は悪より生まれ出づる」という言葉にも納得できます。
欲望を満たすためだけに、他者や弱きものを虐げるのは許せない!
と立ち上がる正義がいるのは当たり前でしょう。
ユーリとフレンの存在がその証明ですね。
理性ある人間ならなおさらです。
そして、たまたま帝国の貴族に生まれ、自分たちは勝ち組であると勘違いし、「勝者だけが正義」であり、何でもまかり通ると思っている悪党との戦いを描いているのがヴェスペリアです!
これは悲しいことに、現実でも起こっていることですね~
今の日本や世界を見れば、一目瞭然と言えるでしょう。
金・保身・都合の良い法改正・裁かれない者たち・虐げられる国民…
その根底にあるのは、一部の者たちの富の独占と、欲望の押し付けです。
現実とヴェスペリアの世界観と被り過ぎてて、記事を書きながらビックリしてるんですけど、ヴェスペリアに限らずなんですよね~
漫画『ワンピース』とも結構被ってたりしますし、大体人気が出ている漫画やゲームに登場する悪キャラには、そういった一面が見られます。
そして厄介なことに、悪から悪が生まれてしまう場合もあるんですよね。
身勝手な理由で虐げれた人には、恨み辛みなどの感情が蓄積され、余裕がなくなれば理性を保てなくなるのは仕方がありません。
嫉妬や復讐に変わり、自身がされたことを他者にしてしまうこともあるでしょう。
これらは僕たち人間が生まれ持った”業”だと思うんですよね。
理性と欲望の間で道を踏み外すことなく、外道という悪にならないよう試される、『人間道』です。
僕は別記事でも、この人間道という言葉を使っているんですが、どう足掻いてもそこに行き着いてしまうからなんですね。
正義と悪というテーマであってもです!
僕の中で悪とは、理性を保つことが出来ず、欲望を押し付けてしまった、自分との戦いに敗けてしまった人たちだと思います。
それが『外道』です。
なので、そうなってしまわないために必要なのが、自分の理性であり理想、正義なんですよね~!
「正義と悪は表裏一体」とは言いますが、まったくもってその通り!
以上!!正義と悪の戦いについてでした~!
まとめ|未来は選んだ道を信じて創り出すもんだ
いかがでしたでしょうか?
今回は『正義と悪』というテーマで記事を書かせてもらいましたが、なぜそう表現されているのかが、何となくでも伝われば幸いです!
「正義」を貫き通すRPG、テイルズオブヴェスペリアは本当に面白いゲームですし、学べる部分も多くあると思うので、ぜひプレイして頂きたいゲームになってます!
以上!長々と失礼いたしました~
©藤島康介 ©2019 BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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