※この記事はネタバレ要素多く含んでおります。ホントはご自分の目で確かめてほしい漫画ですが、さわりだけでも、ざっくりとだけでも知りたい方向けです。嫌な方はページを閉じることを推奨します。
どうも、狛犬と申します!
今回は、「こんなに涙腺緩かったっけ?」って思わされた泣ける漫画、『ヘルク』について語っていこうと思います。
序盤はギャグ多め、後半になるにつれて、主人公ヘルクの過酷な生い立ちや境遇、なぜ人間を滅ぼしたいのかが明らかになっていく展開になってます!
ぜひ一度手に取って、読んでいただきたい作品です!
いや、ホントにガチでww
そんな『ヘルク』なんですが、なぜこんなにも涙が零れてしまったのか?
改めて自分なりに考えてみて、あらすじや感想などを交えながら、お伝え出来たらなと思います!
ではさっそくどうぞ‼
あらすじ(世界観)&人類の勘違い
引用元:Helck 新装版 第12巻より
この世界では、『帝国』と言われる様々な『魔族』を中心に成り立つ国があり、ヘルクが属する人類は、その世界の端にひっそりと存在してるような扱いです。
唯一魔族に注視されているのは、『勇者』と言われる、人間の中に稀に現れる『覚醒者』のみとなります。
そして帝国の目的とは、『新世界生物』と言われる侵略者からの世界の防衛と、『魔物』の脅威を取り除き、世界の均衡を保つものでした。
ちなみに、一部の新世界生物と魔物が跋扈する台地、そこに住まう魔族も含め、人間視点で総じて『魔界』であり悪という認識。
そんな中、帝国が魔物の脅威を取り除くために各地に配置していた、『魔王』の一人が勇者の手で打ち取られしまいます。
魔物の長を倒せば、魔物の被害が減ると思っていた人類ですが、そのせいで余計に苦しむことになるんですよね。
そのことを一切知らない人類をよそに、帝国側は新たな魔王を選任するべく、『帝国四天王』であり責任者でもある『赤のヴァミリオ』監修の元、新魔王決定戦を開催。
しかし、大会出場者の中に、人間の勇者が混じっていることに慌てふためくヴァミリオ。
良い笑顔で「人間 滅ぼそう」と語る勇者ヘルクに不信感を抱き、自らの目で確かめるべく、審査員に扮して大会中はヘルクを監視することに。
その大会の最中、翼を有した人類の乱入により、ヘルクとヴァミリオは辺境へと飛ばされてしまい、帝国へと帰るために2人の旅が始まっていくといった流れ。
その旅を通してヘルクの人となりを知り、彼の過去や人類の現状を知り、友となっていく2人。
「心の底から笑っていて欲しい」
そんな風に願うようになっていくヴァミリオの言葉に、涙腺がこじ開けられこと待ったなしです!
涙腺崩壊要素①|ヘルクの過去、笑顔の裏にあるモノ

ここからはヘルクの過去と背負ったモノ、ヴァミリオに出会うまでの経緯をざっくりと3つに分けて、紹介していきます。
もうね、生い立ち聞くだけでも結構クルのに、ヘルクを待ち受ける困難の数々と、力を持っているのに何もできなかった辛さが感情を揺さぶってきますねー
たった1人の家族、クレスの存在
引用元:Helck 新装版 第5巻より
幼い頃に住んでいた村は魔物の被害によって壊滅し、住む場所と両親を亡くしたヘルクは、たった1人の家族である弟クレスを連れて、安全である王都に移り住むことになります。
しかし、王都での生活は非常に厳しいもので、家畜以下の扱いを受けることに。
ヘルクは持ち前の明るさと、幼少期から覚醒させていた勇者の力で仕事をこなし、何とか生活していきます。
裕福な生活でなくとも、弟と二人でいつまでも笑って暮らすため、ヘルクは何があってもクレスだけは守ると決心していました。
そんな生活を送っていたある日、クレスが病気になってしまい、命の危機に瀕します。
しかし、貧民を診てくれる医者は簡単には見つからず、絶望しかけるヘルク。
そんなヘルクを救ったのは、王国を支えてきた名門貴族であるラファエドと、その娘シャルアミでした。
2人に救われたヘルクとクレスの生活は一変し、虐げらることはなくなります。
ですが、自分たち以外の貧民は相変わらず虐げられる日々を送っている。
その原因が突き詰めれば、魔物の被害が大きく、国民に余裕がないから、他者を思いやれないと知ったクレス。
その日からクレスは自身を鍛え上げ、軍へと入隊し、勇者としての力を覚醒させ、ついには魔王を打ち取るまでになります。
しかし、その代償として大きな傷を負い、昏睡状態に陥ります。
そんなことなどお構いなしにどんちゃん騒ぎする国民。
一見、魔物の脅威は去ったかに見えましたが、そもそも人類は魔王の役目を勘違いしており、魔物は減るどころか増え始め、更なる脅威にさらされることに。
怯える国民は、全ての責任をクレス1人の肩に乗せ、昏睡状態のクレスに戦えと不満を漏らし始めます。
みんなのために研鑽を積み、命を懸けて戦ってきた弟クレスに対する罵詈雑言を聞いたヘルクは、自分が魔界へ行き、魔王を倒してくると決意。
そこで出会った帝国四天王、青のアズドラとの対話にて、ヘルク達人類の大きな勘違いを知ることになるんですよね。
魔族との和解が出来るかもしれないと知ったヘルクは、王国に帰ってきますが、そこで信じられないモノを見ることに。
捉えた魔族を痛めつけたあげく、ヘルクの目の前で暴走した魔族たちを、弟クレスから引き出した力で覚醒させた囚人に処刑させる場面に出くわします。
全ての人類を勇者へと覚醒させる計画を知ったヘルクは、クレスを助けて、計画を阻止するために仲間たちと共に王国へと乗り込むことになります。
ここまでがストーリー中盤ぐらいまでの大まかな流れです。
大事な弟がみんなのために頑張って、魔王を倒してきたのにも関わらず、罵詈雑言を浴びせられ、挙句の果てには実験の道具にされていた事実にヘルクは何を思ったのか?
その心中を考えるだけ、胸が張り裂けそうなシーンだと思いました!
アリシアの願い「笑って…、いつまでも笑顔でいて…」
引用元:Helck 新装版 第5巻より
続きまして、ヘルクの大切な仲間たちとそのリーダー、アリシアの願いと大好きだったモノについて、紹介していきます。
ヘルクとアリシアたちの出会いは、クレスが魔王倒す少し前まで遡ります。
軍だけでは魔物討伐の手が足らず、徴兵によってヘルクも魔物討伐の遠征に行くことに。
国境近くにある町から援軍要請により、領主の息子であったエディルの案内で彼の町へと向かいますが、町には火の手が上がり、魔物で埋め尽くされていました。
絶望するエディル。
そんな中、魔物と戦う1人の少女と出会います。
その少女、傭兵団のリーダーを務めるアリシアとその仲間たちによって、町の住人は保護されていました。
その後、ヘルクも共に戦うという条件で、エディルとアリシアは契約を交わし、ヘルクはアリシアたちの仲間入りを果たします。
そこから、4年の月日を共に過ごすことに。
共に死線を潜り抜け、厳しい戦いの中でも笑顔で居られた、最高の仲間たちとヘルクは語っています。
そして、どんなときでも常に笑顔で、変わることのないヘルクの笑みに安心と恋心を抱いていくアリシア。
そんな戦いだらけ日々を送っていたある日、クレスが魔王との戦いで重症との知らせを受けたヘルクは王国へ戻り、ボロボロの姿を目の当たりにすることに。
その後、クレスの代わりに魔界へ向かい、アズドラとの出会いを得て王国へ帰還、クレスが利用されていることを知ったヘルクは、アリシアや仲間たちと共に王国へ乗り込むことになります。
しかし、操られたクレスと戦わされることになり、防戦一方のヘルクを救うため、アリシアは代々受け継いできた”勇者殺し”という剣でクレスを攻撃。
ですが、敵に剣を奪われ、一瞬のスキを突かれたヘルクが逆に攻撃を受けてしまいます。
ピンチに陥ったヘルクを救ったのは、勇者殺しによって正気を取り戻したクレスでした。
クレスは自らの手で、これ以上兄を傷つけてしまわないよう、ヘルクの目の前で自害してしまいます。
目の前で弟を失っただけに飽き足らず、ゴミクズ呼ばわりされたヘルクは、かつてないほどの怒りを露わにし、暴走状態へ。
そんなヘルクを止めたのは、彼の変わらない笑顔が大好きだったアリシアでした。
自分の剣がヘルクを苦しめてしまったと謝罪するアリシア。
落ち着きを取り戻したヘルクでしたが、勇者殺しによって致命傷受けており、アリシアたちはヘルクを守りながら王城から脱出させます。
気が付くと、見知らぬ洞窟で眠っていたヘルクは、徐々に何があったのかを思い出します。
朦朧とする意識の中で覚えていたのは、ヘルクを逃がすため、アリシアたちが戦ってくれていたこと。
意識が覚醒したヘルクは、彼女たちが公開処刑されることを知り、急いで王都へと戻ります。
間一髪で間に合い、ボロボロになったアリシアを救出することに成功しますが、ヘルクに追い打ちをかけるように、全ての人類を勇者へと覚醒させる計画が始動。
周りの人間が次々と化け物へと変化していく中、アリシアにもその症状が出始めます。
醜い姿をヘルクに見られたくない、人間である内にヘルクの手で殺して欲しいと願うアリシアを拒み続けるヘルク。
そんなヘルクに、彼女は最後のお願いをします。
「私はね…、あなたの…、笑顔が好き…」
「いつまでも…、いつまでも笑顔でいて…」
彼女が大好きだったヘルクの笑顔…
涙を零しながら笑いあう2人の姿に、僕の1回目の涙腺が崩壊するのでした!
何もできなかった…誰も救えなかった…
引用元:Helck 新装版 第5巻より
大事な弟を利用されて失い、大切だった仲間たちを次々と化け物へ変えられ、それでも諦めたくはなかったヘルク。
しかし、力を持っていても何も出来ず、誰も救うことの出来なかったヘルクは敵の手によって、魔界へと飛ばされることに。
頼れる仲間も居らず、見知らぬ地に放り出され、たった1人になってしまったヘルクの心境は計り知れません。
もっと上手く立ち回れていれば、違う結果になったかもしれない…
そのための力だってあったはずだ…
みんなを救うことだって、出来たはずだ…
それなのに結局何も…
何も出来なかった…
溢れてくるのは後悔と、己の無力感。
そんなヘルクに残ったのは、自分の手で、人間を終わらせてやらないといけないという使命感だけとなります。
「人間を滅ぼそう…」
救う方法が分からない。
けれど、苦しみから解放してやることは出来る。
そんなことしか、もうしてやれない。
もうね、あまりにもヘルクが可哀そうすぎて、感情の揺れ幅がどえらいことになっちゃうシーンなんですよねー
なぜヘルクばかりが、こんなにも辛い思いをしないといけないのか?
救うために使いたかった力で、なぜ仲間を、大切な人たち戦わないといけないのか?
こんなにも感情移入させられた漫画のキャラクターは正直初めてでしたね!
涙腺崩壊要素②|ヴァミリオの言葉…葛藤と決断!
引用元:STORY | アニメ「Helck」公式サイトさんより
旅の道中、ヘルクから彼の過去と人類の状況を聞いたヴァミリオ。
初めてヘルクを見た日…
笑いながら「人間滅ぼそう」と語るヘルクに違和感を感じていたヴァミリオは思います。
「ほら…、嘘ついていたんじゃないか…、偽っていたんじゃないか…」
そして、そんなヘルクの現状にただただ同情することしか出来ないヴァミリオ。
話しを終えたヘルクは、もし自分が暴走してしまったら、ヴァミリオに自分を止めて欲しいと頼み、折れてもその力を失ったわけではない勇者殺し差し出します。
その後の2人のやりとりに、涙腺が緩みだします!
「死ぬつもりで戦うな!生き抜く信念を持って戦え!」
引用元:Helck 新装版 第6巻より
「本当に戦えるのか?」
かつての仲間と戦う…
それはきっと辛いこと、悲しいことだと知りながら…
私たちに任せて、ヘルクは戦わなくてもいいのではないか…
しかしヘルクは、魔界へ飛ばされ一人ぼっちになっていたところを、魔界の住人に救われ、みんなが優しくしてくれたこと、そんな彼らを人類の脅威から守りたいという想いも打ち明けます。
命が果てても、自分の手で人間と決着をつける。
同じ”人間”である自分がやらなければならないという使命感や、”諦め”と共に…
ヘルクの”覚悟”を認め、頼みを聞き入れたヴァミリオ。
全てを1人で背負おうとするヘルクに自身の正体を明かし、こう伝えます。
「死ぬつもりで戦うな!生き抜く信念を持って戦え!」
「お前は独りじゃないんだ!」
全てが終わったら帝国に来いと、みんな歓迎してくれると伝えられたヘルクは、「ありがとう」と涙を零します。
このシーンのポイントは、少し救われたヘルクと、どこか陰りがあるヴァミリオの表情です!
もちろん、このやりとりだけでも十分にウルっとくるんですけど、更なる涙腺崩壊への伏線なんですよね!
ヴァミリオは、自分の言葉に納得してるようで、してないんですよね。
次は、そんなヴァミリオの葛藤と決断をご紹介していきます!
「救おう、人間を…大丈夫、お前は独りじゃない」
引用元:Helck 新装版 第7巻より
旅を通してヘルクの人柄を知り、彼の過去を知り、共に戦うと誓い、ヘルクなら必ず乗り越えられると信じている反面、迷いや不安が晴れないヴァミリオ。
そんな気持ちを抱く中、ヘルクはとうとうかつての仲間、彼の笑顔が大好きだった、変わり果てたアリシアと戦うことになります。
笑顔を見せ、彼女と交わした約束を守りながら、終わらせてやることを彼女に告げるヘルク。
そんなヘルクを見て、ようやく自身の感情の正体に気づくヴァミリオ。
ヘルクにとって、それがどれほど辛く、悲しい事なのか…
自分のことは二の次、仲間想いで強く、優しく、誰よりも諦めの悪かったヘルク。
いつでも躊躇って、悩んでいたことを思い出したヴァミリオ。
ここで全てを終わらせて帝国に来たとしても、この先ヘルクはきっと笑えない。
心の底から、笑うことは出来ないだろう。
なら、あの時私がかけるべき言葉は、かけなくてはいけなかった言葉は何だったのかを自身に問いただし、ヴァミリオはすぐにその答えを見つけます。
「救おう、人間を」
ヘルクを助けるためではなく、ヘルクの”心”を救うために…
「大切な仲間なんだろ⁉」
「大切な友なんだろ⁉」
「かけがえのない、大切な人達なんだろ⁉」
「なら、あきらめちゃ駄目だッ!」
全てを諦め、この先一生苦しみ続ける覚悟ではなく、諦めずに”最後まで足掻いて苦しむ覚悟”を…
ヘルクが”ヘルク”でいられるように、”人間”で在れるように…!
「諦めるなッ!希望を捨てるな!」
「抗うぞ!! 戦うぞ!! 救うぞ‼ 人間を‼」
「お前の大切な人達を!」
「大丈夫、お前は独りじゃない」
はいッ、涙腺崩壊です‼
もうね、僕の中ではこのシーンがマジで泣けますね!
ヘルクの心の奥底に在る本当の願いを、
全てを失い、味方になってくれる人間が一人もいない中で、
魔族であるヴァミリオが人間を救おうと、「独りじゃない」と言ってくれる…!
その言葉がヘルクにとって、どれだけ重いものなのか、考えただけで鳥肌が立ちましたね!
人間を救うと決断を下したヴァミリオに、読者の僕もマジ感謝でしたわ~
感想|笑顔でいたから共に背負ってくれる人が現れた
『笑って』
ここからは僕の感想になりますが、その前に質問です!
皆さんの周りには、どんな状況でも笑顔を絶やさない人はいますか?
逆に、自分が笑顔を絶やさないよう、普段から意識している人ですか?
人間が笑う理由を考えたことはありますか?
僕が色んな漫画やゲーム、実際に関わる人から思うことなんですが、喜怒哀楽に関係なく、どんな感情が下地にあろうと笑いはあるもんなんですね。
泣きながら笑う人、怒りながら笑う人、哀しすぎて空笑いする人、楽しすぎて笑う人、呆れて笑う人。
分かりますかね~
例えば、あの人顔は笑ってねんけど、怒ってるよな~とかって感じたことありません?
これちょっと説明ムズいんで省きますけど、理由とかそこに起因する感情関係なしに笑いは存在しているんですよね。
で!
僕の感想の話しに戻ってくるんですが、ヘルクという漫画において、『笑顔』の描かれ方っていうのが僕の中では最大のポイントだったので、それらを語っていこうと思います!
笑顔でいることが「呪い」へ…

まず始めに、ヘルクの笑顔が大好きだった、アリシアの残酷でささやかな願いから。
「いつまでも笑顔でいてね」
アリシアと離れ離れになる際の、とても感動するシーンなんですが、それ以上に、ヘルクにとって非常に残酷なシーンだと思いました。
決して、アリシアの願いが悪いわけではありません。
これは絶対。
ですが、ヘルクの気持ちは一体どこへ向ければってことなんです。
まったく話しは変わるんですが、お葬式ってのは、生きてる人間のためのものであって、故人のためのものではない、ということです。
言い方は悪いかもしれませんが、逝ってしまった人間より、”残される人間のほうが辛い”んです。
残される人間はその分、喪失する回数が必然的に多くなるからです。
お葬式ってのは、辛くなって生きる気力を失わないためにやる儀式のようなもので、悲しみや辛さを抱え込んで停滞してしまわないよう、別れを済ませ、自分の生を歩き続けるためにやることなんですね。
あくまで僕の考えなんですが、死者は残していく人に、心を亡くしてしまわないよう、忘れてほしいんです。
で、時々でいいから、思い出してほしいんですね。
言ってること矛盾してるように思われるかもしれませんが、『忘れる』と『記憶の喪失』は別もんということです!
ちょっと大げさな話しで、脱線しましたがw
ヘルクの場合は、その別れが意図的な悪意によって訪れたこと。
納得が出来ないまま、愛する人から願われたこと。
この二つが厄介な『呪い』になっちゃったように感じました。
何にも納得出来ていないのに、その気持ちに笑顔でフタをして、そのままでいてね、なんて…
誰よりも仲間想いのヘルクにとって、その願いは猛毒に近いものだと思ってしまいました。
どんなに辛くても、悲しくても、仲間の想いを優先するため、自身に『笑顔』を強いる。
泣きわめくことも、悲しむこともできない…
ヤバすぎません?
しんどいっていうレベルじゃないでしょ?
ホントにこのシーンは読んでて辛くなりましたね!
ですが、そんな笑顔の仮面を見破ってくれる、ヘルクの本当の気持ちに寄り添ってくれるヴァミリオとの出会いが「呪い」を「祝福」に変えてくれるんですよね!
心の底から笑うために…君の言葉が「祝福」に

初めてヘルクを目にした日から、ヘルクの笑顔に違和感を感じていたヴァミリオ。
呪われたように笑顔を絶やそうとしないヘルク。
旅を通してお互い信頼を置くようになり、ヘルクの笑顔の正体と、その裏側にあるもの知ったヴァミリオが、心の底から笑えるようにとヘルクにかけた言葉。
この部分はホントに涙出るわ、鳥肌立つわで凄かったですね!
笑顔は笑顔なんですよ、でもその意味が全然違いますからね!
心の底からの笑顔ですからね!
これは別記事でも書いてますが、『呪い』が『祝福』に転じた瞬間です。
同じ”シュ”、同じ”笑顔”ですが、本質が違います。
アリシアがかけてしまったのは、ヘルクが笑顔で在り続ける呪い。
ヴァミリオがかけたのは、ヘルクが心の底から笑えるようになるための祝福です!
肝心なのが、ヴァミリオが人間ではなく、魔族という部分ですね。
この部分は、物語の構造的にも非常に重要で、魔族であるヴァミリオの言葉の重みが違います。
また、彼女の言葉はよく通るというか、ハッキリとしたセリフ、素直で真っ直ぐな言葉をストレートに放つもんだから、心に響くんですよね。
『金色のガッシュ』っていう漫画があるんですが、その主人公も魔界の住人で、パートナーである人間に同じような感じで言葉を放っていましたが、似てるんですよね~
こう、人間じゃない立場の登場人物が、人間のことを一番理解しているっていう点が、僕の中ではささりましたね!
君は希望の光だった…「本当にありがとう」

鳥肌が止まらない、ヘルク最終巻のラストシーン。
この部分はあんまり言いたくないっていうか、ぜひご自分の目で確かめてほしい部分でもあるので省きますが、マジ感動です!
ヘルクにとっても、読者である僕にとっても、ヴァミリオの存在はホントに希望の光でした!
また、辛くても、苦しくても、笑ってられる強さを持っていたヘルクだからこそ、ヴァミリオのような存在が現れてくれたんだと思います!
「どんだけ恐くても、自分は大丈夫だっつって笑うんだ、世の中笑ってる奴が一番強いからな」
「いつでも笑ってられる強さを忘れないで…生き抜けば必ず楽しいことが、たくさん起こるからっ!」
笑え、笑え。あなたが抱えたものが、それだけで全部は消えやしないけど…
笑え、笑え。あなたが笑っていれば、共に背負う人は離れないから…!
ヒロアカの志村奈菜は言いました、笑ってる奴が一番強いと。
ワンピースのベルメールは言いました、笑ってられる強さを忘れないでと。
シンガーソングライター、上北健さんの『笑って咲いて』という曲では、笑っていれば共に背負う人は離れないと歌ってくれました。
僕がヘルクを読んでて思い出していた、歌詞や名言たちです。
まるで、ヘルクを表現しているような、そんな感じがして鳥肌が立ちましたね!
『だから人は笑うんだ』と、そう教えられた気分になりました!
だからこそ言いたい!
漫画やゲーム、音楽を通して、いつも僕に気付かせ、救ってくれる作り手さんたちに!
『毎度、本当にありがとう』と!!
まとめ|いつか再び会える日を…!

はい!
ということで、『ヘルク』という漫画が僕にとって大切な物語になったということです!
物語に触れるとき、自分の成長を感じられるとき、人生で大切なことに気付くときには、魂が震えますね!
またいつか、大切なことを気付かせてくれる作品に出会える日を楽しみにしながら、人生、頑張って生きていこうと思います!
いや~、久しぶりに記事を書きましたね~
僕にとってヘルクという漫画はとても大事な作品だったので、長文になってしまいましたが、ここまで読んでくれてる方がいてれば嬉しい限りです!
ではでは、今回はこの辺で~またね!
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