『 NieR Hesitation 』
こんにちは!狛犬と申します!
今回の記事は『ニーアレプリカント』と『ニーアオートマタ』から、『人間』はどうやって生まれるのかっていうのを考察していきたいと思います!
姿形が人ならば人間なのか、言葉を話し、文明を作ることが出来る者を人間と呼ぶのか?
NieR Hesitation・・・
答えはきっと”ためらい”を持ってしまった全てのモノたちのことなんだと思います!
ちなみに「Hesitation」とは日本語訳で「ためらい」のことで、造語を作ってみました~
脱線しましたがw
僕たち人間がためらうときって、何かに迷っているとき、心に葛藤を抱えているときですよね?
何かの間で揺れ動いている者のことを『人間』というからなんです!
それらをニーアの世界観からお話していこうかなって思うので、よろしくお願いします!
では前置きはこの辺で、さっそくどうぞ!!
※ネタバレ要素あり!とニーアの設定は複雑なので、もしかしたら間違った解釈をしている部分もあると思いますが、そこはご容赦ください!
時系列でざっくりあらすじ
一応、僕自身が理解してる範囲でざっくりと、簡単にあらすじを説明させていただきます。
ニーアの世界は同じ時間軸に属しており、レプリカントの未来のお話がオートマタのお話になります。
ニーアレプリカント
ある事件をきっかけに人類は絶滅の危機に陥るんですが、その危機を乗り越えるために、人類はある計画を実行に移します。
簡単に言うと肉体から魂を抜き出して、人工的に作り出した肉体に、もう一度入れ直すというものです。
その肉体のことをレプリカント(複製体)と言います。
そして、その計画の中心になるのがニーア(オリジナル)という少年で、白の書と黒の書というのを使って、人類を復活させる役を担います。
人類は時期をみて、新たな器に魂を移せるように、二体の人型看護アンドロイドにレプリカント達の管理を任せます。
それが『デポル』と『ポポル』という存在です。
二人は長い年月、レプリカント達を見守り管理していくことになるんですが、そんなレプリカント達に変化が訪れます。
中身が空っぽであったはずの器に、人格のようなものが出来上がっていってしまうんですね。
そして、そんな本作の主人公にあたるのがニーア(オリジナル)の複製体である、ニーア(レプリカント)ということになります。
彼にはたった一人の肉親であり、妹のヨナがいました。
ですがヨナは病気を患っており、ニーアはその治療法を探るために、魔物が蔓延る世界を旅して周ります。
その道中、白の書、通称シロとカイネという女性、エミールという少年に出会い、一緒に旅をしていくことになるんですが、ある日、妹のヨナが魔王にさらわれる事件が起きます。
ニーア達は魔王の居場所を探るため、各地で情報を探り、妹奪還の戦いへと身を投じていく・・・
みたいな感じです!
ストーリーが複雑過ぎるので、ホントに簡単ですみません!
続きましてオートマタ!↓
ニーアオートマタ
レプリカントの物語から、数百年後の世界・・・
人類は突如として攻めてきたエイリアンによって、地球を追われることとなります。
人類は月へと逃れ、地球奪還を果たすためにアンドロイド達に奪還任務を命じます。
ですがそれに対抗するように、エイリアン側は機械生命体という存在を生み出します。
そこから長い年月、アンドロイドと機械生命体の戦いが繰り広げられることとなります。
そのアンドロイドの内の一人が、本作の主人公2Bになります。
彼女はサポート型アンドロイド9Sと共に、機械生命体とエイリアンの居場所を求め、戦っていきます。
ですが、数百年経っても終わらない戦いと、一度も見たことがない人類に疑念を持ち始めます。
「感情を持つことは…禁止されている」
「人類に栄光あれ」
そんな疑念を振り払うように呪いのような言葉を呟き、戦っていく最中、機械生命体の中から特殊個体であるアダムとイヴが現れます。
彼らと戦い、様々な機械生命体と出会い、仲間のアンドロイド達と触れ合い、人類とは・・・?
自分たちの存在理由は?
戦う相手とは一体何なのか?
何かを求め、迷子のように、希望を探すように・・・
現実を見ないように、迷わないように、絶望したように戦う日々・・・
そんなアンドロイド達の行きつく先とは?
みたいな感じです!
こちらもざっくり説明するとこんな感じになるんですがw
ゲームって、大抵ラスボスはハッキリしているんですが、このニーアシリーズに関しては、誰が悪いとかっていう次元ではなくてですね、僕達人間の在り様を描いてる気がするんですよね!
それはもう!人間と呼んでいいぐらい、人間らしいんです!
そして、こうやって滅んで、こうして生まれるんだろうなっていうのを考えさせられるストーリーになっています!
ここからは、その辺を詳しく考察していきたいと思います!
この想いは「レプリカント」ではない
「一人のために、全てを滅ぼす・・・」
想いと感情、人格を持ってしまったレプリカント達。
人類復活のために生み出された彼らに宿ったモノは、果たして意味のないモノと呼んでいいモノなのか?
この世界には魔物と言われるレプリカント達を襲う化け物が存在していますが、その正体は元の人類であり、肉体から抜き出された魂そのものみたい感じです!
器に収まっていないものは制御が難しく、暴走状態になりがちで、レプリカント達を襲ってしまう状況になってしまっているんですね。
もちろんそんなことは、レプリカント達は知る由もありません!
そして、そんな魔物たちの長、魔王の正体は元ニーア(オリジナル)ということなんですが、その魔王ニーアは妹を正しく人として復活させるために、ヨナ(レプリカント)を攫っていくんですね。
魔王ニーアも、レプリカントニーアも、どちらもヨナのためにっていう動機なんです。
この両者の想いはどっちが偽物ですか?
たぶんほとんどの方が、どちらも本物だと感じると思うんですよね!
誰が悪いとか、こっちが偽物とかは関係ないんです!
ただ、そういう状況になってしまっただけの悲しい事情なんですよね。
で!
なんやかんやあって魔王の元に辿り着いたニーアレプリカントは、魔王を倒すことに成功するんですが、その際、妹ヨナの魂移植が成功して元ヨナが目覚めます!
そして、兄である魔王に「もう止めよう」と言うんですよね。
目覚めたヨナの中で泣いている、もう一人のヨナ・・・
「お兄ちゃんに会いたい・・・」
その悲痛な願いは、共感してしまえるほどに本物で、そのまま器を奪ってしまうのを「ためらう」ほどの想いがそこ在ったからなんですよね。
それは人が持っているモノそのもので、レプリカント達はもう「人」に成っていたからなんです。
それに気付いてしまった元ヨナは、自ら器を出ていき、ヨナに返還してこの世を去っていきます。
悲しいお話なんですが、人間はどうやって生まれてくるのかを教えてくれているストーリーだと心底思います!
思いやりから感情が生まれ、人格を形作り、相手にも同じ心があることを知り、何かの間で揺れ動くことが出来るモノを人間というからなんです!
とても人間らしいでしょ?
ニーアレプリカントの想いや願いが、元人類を滅ぼしてしまう結果となったことも含めて、ホントに考えさせられるストーリーになっていて大好きなゲームです!
以上!『ニーアレプリカント』から、人類誕生についてでした~!
レプリカントからオートマタへ受け継がれるモノ
レプリカントのキャッチコピーの意味は、ニーアレプリカントの願いや想いで滅ぼされる元人類を指しています。
で!
オートマタの世界で言う人類とは、滅んでしまった元人類とレプリカント達の遺伝子情報のことになります。
月へと逃れたのも、その遺伝子情報のことです。
そして、エイリアン襲撃時に戦ったのがエミールになります。
大切な人達が帰って来れる場所を守ろうと、自身を増殖してまで戦ったんですよね。
その際、増殖しすぎてオリジナルが分からなくなり、記憶もあやふやな状態となります。
その内の一体がオートマタに登場するエミールです。
ちなみに彼はレプリカントではなく、元人類が生み出した兵器になります。
そして、肝心のレプリカント達は何処にいったのかというと、すでに絶滅してるんですよね。
レプリカント達は魂が入った状態で初めて、人間として完成するように出来ています。
ですが、魂はニーアレプリカントが滅ぼしてしまっているのでもう存在しません。
未完成のレプリカント達は存続していくことが不可能になったため、滅びてしまいます。
「人類復活、地球奪還」というプログラムだけを残して・・・
これがニーアレプリカントと、元人類達から受け継がれたモノになります!
目的のために造られ、中身の無かったレプリカント達。
そんな彼らが、自ら生み出した目的のために人類を滅ぼし、オートマタに中身のない目的だけを残し、滅びてしまう・・・
みたいな感じです!
そして、それらを止めることが出来なかった『デポル』と『ポポル』は、反乱を起こした機体として、オートマタの世界で不遇な扱いを受けることになるんですよね~!
辛い!
操り人形「オートマタ」からの解放・新たな呪縛と進む道
「これは呪いか、それとも罰か・・・」
言われた通りに動き、自ら考えることを放棄し、己を押し殺して戦う日々。
感情を持ってはいけない、命令に背くことは許されないと思う反面、自身の中で着実に育っていく葛藤。
「人類に、栄光あれ」
この『呪いの正体』とは名前や理想、目的、何より願いから生まれた縛りのことなんだと思います!
別記事でも書いてるんですが、名前とはこの世に魂を縛るための呪いなんです。
目的や理想もそうで、それを叶えるためには絶対何かに制限され、縛られます。
望んで願わなければ、こんなに苦しまずに済んだかもしれない、なんて思うときもあるじゃないですか?
その気がなくても、口に出してしまったことが呪いに変わる場面もありますよね?
欲張って、罰が当たったのかもとか、時には呪いが祝福に変わることもあります。
感情を持ってはいけない、でも芽生えてしまったもの、一度願ってしまったものはどうしようもありませんよね?
2B達はそれを持ってしまい、ただその「気持ち」というのに戸惑っているだけなんですよね!
それがあるから、迷い、ためらってしまうわけです!
そして、それらを持っているモノを『人間』と呼ぶんですから、人類はすでに彼女達の中に誕生していたんですよね!
これがオートマタからの解放であり、人としての新たな呪縛になります!
これは呪いか、それとも祝か、これは罰か、それとも自由の代償か。
「命令がなくても、自身で考え生きていけ。目的は自分で決めろ。迷い、抗い、苦しみの中を歩いていけ。」
「希い願え、自身の望む生き方を、希望を探し、生を全うしろ。望みを絶つような絶望は要らない。」
僕たちリアルの人間が、生まれたときから課されている使命、命の使い方、それを考える機会を与えられた瞬間なんですよね!
これらが人類誕生の瞬間と、彼らが歩む『人間道』という道になります!
呪いを祝福に変えられるか?
同じ『しゅ』をどう扱うのか?
それはその人次第です!
こちらもレプリカントと同じく、考えさせられるストーリーというかテーマというか、なんせ凄いゲームだと思うんですよね!
以上!『ニーアオートマタ』から、人類誕生とその歩む道についてでした~!
引用元:SYSTEM | GAMEPLAY | NieR:Automata | SQUARE ENIXさんより
まとめ
以上!
ニーアオートマタ・レプリカントより、人類誕生と彼らの歩む道の考察でした~!
このゲームはホントに凄い!
設定の作りこみから、ストーリーの内容、ゲームシステムから音楽や映像に至るまで、僕の中ではこれほど美しいゲームはないんじゃないかなと思います!
そして、かなり人間の本質を突いているゲームでもあり、この先、実際に起こるかもしれないと思わせられるのがまたね~!
たぶん、何度人類が生まれ変わろうとも、きっと同じ生き方になるんだろうなっていうのを、シリーズを通して伝えている点も良かったですね!
ではでは、今回はこの辺で終わろうと思います!
長々と失礼しました~、またね!
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